のぼっている、のぼっている。

やんわり
ひんやり
じんわり
のぼる

ゆっくり
まったり
いったり
きたり

写真を撮りはじめたころよく撮っていたのは空だった。中学生の時、部活をやめたあとだった。空、夕空、自動販売機、家族の一員だった犬の写真。身近なものばかり。今でもあまり変わりはないのだけれど。

はじめてカメラを触ったのは3歳の時の七五三での時だった。両親に写真を撮ってもらったあと、私も撮ってあげると言ったらしい。両親を椅子に座らせ意気揚々と撮影した写真には、両親の膝もとだけが映った一枚と、ブレッブレの二人の姿が一枚。アルバムにちゃんと収まっていたその写真のその脇には、「ちゃんと撮ってよ」と母の辛口コメントが……。あの、まだ3歳ですけど?
昔から手加減がないわけだけど、おかげで、末っ子で負けず嫌いで甘ちゃんな私はここまでがんばれた。

その後もカメラには何かと縁があり、4歳か5歳の時に兄を押しやって挑戦した商店街のくじ引きでフィルムカメラが当たったこともあった。まぁ使い方もわからないままフィルム一本撮っているうちに壊してしまった のだけれど。

我が家にはじめてパソコンが来た時も、まず先にフリーズさせたのは私だったな……。

話は戻って、写真を撮りはじめた頃のこと。ミノルタのコンパクトフィルムカメラを溜めていたお小遣いで購入して撮っていた頃、母がある写真家さんの写真展に連れて行ってくれた。名前は失念してしまったけれど、作品は今でも心に残っている。ちょうど在廊しておられたときで、直接お話を聞けたことは今となっても私の人生の大きな糧となっている。フィルムの種類や選び方。粒子の細かさの違い、待つことの大切さ ーーー。

朝の光を見て思い出すこと。

私は前に進めているだろうか。

今を信じてゆっくりていねいに

歩む。